コンサルティングファームへの転職時に必須のケース面接の対策に役立つ書籍一覧です。
ケース面接の学習方法
まずは、書籍の紹介の前に、学習者のフェーズ別に推薦する学習方法です。
初学者の方
ロジカルシンキング等の思考力に関するビジネススキルを学習したことが無い方は、まずはロジカルシンキングに関する書籍を一読することをお勧めします。その後、ケース面接対策の書籍を読書するのが良いと思います。
ケース面接はロジカルシンキングや論点・仮説思考をベースとするために、まずは”より良く考える”ためのツールを理解する必要があります。
自信のある方
一方、社会人をスタートする際に、ロジカルシンキング等を学習し、普段から論理的に意思決定がなされる職場で仕事をしている人は、時間が無ければケース面接対策の書籍からスタートして問題ないと思います。
ただし、その様な方でも、改めてロジカルシンキングの復習をすることを強くお勧めします。
理由としては、事業会社で必要とされるロジカルシンキングのレベルと、コンサルティングファームで求められるロジカルシンキングのレベルは全く異なるからです。
私も事業会社に居たころは思考力を褒められることが多かったですが、コンサルティングファームに入社し、必要とされるロジカル・シンキングのレベルが全く異なったので学び直しました。
繰り返し学ぶことの重要性
リストの中で気に入った書籍はぜひ、繰り返し読んでください。
何度も読書することで、ケースにおいて「何をすれば良いか?」が身に染みて分かる様になってきます。
思考力形成に関するおすすめ書籍
ロジカル・シンキング / 照屋華子・岡田恵子
マッキンゼーの教育担当者である照屋氏、岡田氏によるロジカルシンキングの解説書籍です。
ロジカル・シンキングの骨子とも言える内容を、ピラミッドストラクチャーをベースに説明されます。
また、コンサルティングワークにおいて、なぜロジカル・シンキングが必要であるのか?から解説されているため、コンサルティングワーク未経験者にとっても納得感を持って、ロジカル・シンキングを理解することが可能です。
事業会社からコンサルティングファームに転職しキャッチアップに苦労していた際に、この書籍を繰り返し読み、内容を腹落ちして理解することで日々のストレスが一切なくなり、社内でも高い評価を得ることができるようになりました。
コンサルタントとして必要な思考力の基礎を身に着けるという点において、自分自身の経験から非常におすすめの書籍です。
ロジカル・プレゼンテーション / 高田貴久
元アーサー・D・リトル(ADL)の高田氏により、コンサルティングワークとそれに必要な思考の視点が解説されています。
「論理的であるとはどういうことか?」、「論点とは何か?」、「仮説とは何か?」「示唆とは何か?」等、ソリッドに迷いが生まれない様に説明されています。
また、各項目を実際のコンサルティングワークのストーリーと併せて解説されているため、理解がしやすくなっています。
未経験でコンサルティングファームに入社して、”仮説”や”論点”など社内で使われている用語が、肌感を持って理解できず、ほとほと困った時にこの本を読みました。
論点や仮説などふわっと説明して終わられることも多いワードを丁寧に解説してくれているので、ケース面接に関わらず、仕事で行き詰まった際にぜひ一読ください。
<<ロジカル・プレゼンテーション>>
グロービスMBA集中講義 [実況]ロジカルシンキング教室
戦略ファーム出身の嶋田氏による、ロジカルシンキングのレクチャー本です。
「論理的に考える」ということを丁寧に分かりやすく解説されています。
社会人向けのビジネススクールであるグロービスの教科書だけあって、初学者にとっても分かりやすい様になっています。
こちらもコンサルタントとして働き始めた際に、改めてロジカルシンキング本を大量に読んだ際に気に入ったものの一冊です。
<<グロービスMBA集中講座 [実況]ロジカルシンキング教室 >>
ケース面接に関するおすすめ書籍
戦略コンサルティング・ファームの面接攻略法 / ビクター・チェン
スタンフォード卒、元マッキンゼーのビクター・チェンによるケース面接、およびコンサルティング・ファームの面接の対策本。
ケース面接の有用な①仮説、②イシュー・ツリー、③ドリルダウン分析、④統合を中心に解説。
これら思考・コミュニケーションスキルが「なぜ、戦略コンサルタントの面接で重視されるのか?」も説明されているため、腹落ちして理解することができます。
この書籍で解説されているビジネスフレームワーク、ドリルダウン分析、統合のコミュニケーションは特にマッキンゼーやベインなどのオーソドックスな面接で有効だと思います。
一方で、他のファームのイレギュラーなケースではこちらの書籍だけでは対応できない可能性があります。
過去問で鍛える地頭力 / 大石哲之
元アクセンチュア戦略グループの方によるケース面接の解説本です。フェルミ推定10題、ビジネスケース10題が解説付きで掲載されています。
この本の良いところは、20題のケースが無駄の無いシンプルなロジックで回答されている点です。ケース面接対策でよく起こる模範解答が分からない、という状態の方におススメです。
問題を解く力を鍛えるケース問題ノート / 東大ケーススタディ研究会
こちらは戦略ファームを新卒受験した東大生が執筆したケース本。9つの例題と9つの練習問題が掲載されています。
「マクドナルドの売り上げを上げるには」「東京からカラスを減らすには」等、新卒や第二新卒向けのケースで出そうな問題が多く掲載されています。
ケースの回答自体は、学生さんが書いたものなので、現実味が無かったり、そこまでクオリティが高いという感じではありません。ただ、参考程度に見るには十分だと思います。
地頭を鍛えるフェルミ推定ノート / 東大ケーススタディ研究会
コンサルティングファーム内定者の東大生が作成した書籍のフェルミ推定版です。
15の例題と15の練習問題が掲載されています。必ずしも掲載されている回答の質が高い訳ではないですが、多くのケース問題と解答例を知りたい場合は有効だと思います。
<<地頭を鍛えるフェルミ推定ノート>>
以上がコンサルティングファームのケース面接を受ける際に、読むべき本のまとめになります。
「どれか一冊だけおススメしろ」と言われたら、照屋・岡田氏の『ロジカル・シンキング』とビクター・チェン氏の『戦略コンサルティングファームの面接攻略法』を押します。
大事なことは、骨身に染みるまで繰り返し読むこと、学ぶことです。理解できない部分があれば、身近な先輩やコンサル経験者に質問してみるのも良いと思います。
コンサルタントになってから役立つ書籍はこちら
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