ビジネスパーソンとしての業務の幅を広げる際に、英語力は避けて通れないものになっています。
一方で、学生時代に英語を真剣に勉強してこなかった、学生から社会人になって数年たってブランクで英語を忘れてしまったという人も多いはずです。
今回は、そのような英語に縁遠い生活をしてきた人が、英語力を身に着けていく際に最初に何をすればよいのかを解説します。
私自身、学生時代に留学経験等はなく、社会人3年目を過ぎた辺りから英語の勉強を始めました。当初はTOEIC800点前後ですが、少しづづ学習することで1年後にTOEIC950点を取得したり、外国人の同僚と英語で仕事をするレベルまでになりました。
ちなみに、コンサルタントの転職に関して、英語力が大きく加点要素となることはあまりありませんので、転職に関しては英語以外の”差異化点”を探す方が効率的です。
ただし、入社後にある程度英語ができると、仕事の幅が広がります。したがって、転職前からコツコツ勉強しておくと良いです。
英語初学者が最初にすべきこと
英語初学者がまず、すべきことは中学・高校で勉強した内容の復習です。
日本人には6年間の英語の教育期間があり、基礎的なことは身に着けているので、それを利用しない手はありません。
たまに、「日本の英語教育は文法を重視し過ぎているので会話の妨げになる」との意見を述べる方もいますが、文法や文章構造をおさえた日本の英語教育はビジネス英語で特に有用です。
ビジネスの世界では論理的に明瞭に意思表示することが最低限のマナーだからです。
具体的には、中学・高校で習った文法と基本的な英単語の復習を行います。
また、英語学習において非常に重要ですが、日本の学校では重点的に教わらない「正しい発音」についても、英語再学習時の初期に学習しておく必要があります。
①英文法の復習
英文法は英語学習に必須の要素なので、最初に復習しなおす必要があります。
英文法なんて英語学習に必要ないという人がいますが、ノンネイティブは文法を学ぶことで語学習得をショートカットできます。
また、英文法を理解していないと正しく文章を理解できないし、正しい文章を書けません。
特に、ビジネスの場でのライティングで文法や論理展開のおかしい人は能力や資質を疑われるので、その意味でも英文法を抑えておくことは重要です。
もちろん、あまり使われない表現までをカバーする必要はなく、「ある程度使われる8割の文法を理解する」くらいの心持で良いと思います。
文法の学習は書籍で十分、対応できます。
MBA受験のGMATで必要な英文法では塾に通う人もいますが、ノンネイティブのビジネス英会話であればそこまでは必要ないです。
初学者にお勧めの書籍
英文法を全く忘れてしまった人にお勧めなのが、「1億人の英文法」というNHKの語学番組の講師で有名な大西泰斗氏の書籍です。
中学・高校で習う基本的な英文法項目が必要最小限で網羅されており、かつ、文法項目を日本人が感覚的に理解できる様に工夫して説明されています。
イラストや補足解説がしっかりしているので、迷子になることなく、腹落ち感を持って英文法の基礎を収めることができるので、中学・高校で習ったことを忘れてしまった初学者に特におすすめです。
しっかり勉強したい人にお勧めの書籍
「一億人の英文法」に掲載されている内容はあくまで基本中の基本の内容です。それよりももう少し、しっかり文法を学習したい人には、「ロイヤル英文法」が良いと思います。
こちらも分かりやすい書きぶりで、文法の学ぶべき事項が整理されています。
ロイヤル英文法の内容を理解すれば、基本的に文法事項で分からないことはなくなるはずです。
最初にパラパラと一通り読んで、あとは不明点や悩むところがあったときに辞書的に使うのが良いと思います。
②基本的な単語の復習
次に基本的な単語の復習を行います。英単語が分からなければ、英語の意味は全く理解できないので、語彙力を増やすことは非常に重要です。
スピーキングにおいても、語彙力があればあるほど、正確に自分の伝えたいことを表現できます。
単語の暗記は、①何度も繰り返し見て覚えること、②日本語訳から英語訳できるかどうかで覚えたかどうかを判定するのが良いと思います。
また、単語の復習に関しては、自身が大学受験で使用した単語帳を使用することをおすすめします。一度、覚えた内容なので、思い出すのも早いでしょう。
私は、大学受験時にDUOを使っていたので、「DUO」で復習しました。
③正しい発音の習得
最後に、英語を学習するためには、初期に「正しい発音」を習得する必要があります。
これは、ネイティブレベルの完璧に正確な発音という程度の高いものではなく、各音を正しい口と舌の動きで発音するということです。
例えば、RとLの発音であったり、THの発音であったりを、日本人が良くやる誤った発音をしたとします。その際、聞き手である外国人にはその音が全く異なった音に聞こえ、頭に「?」が浮かびます。
これは相手の集中力を削ぐ行為で、相手にストレスを与える行為です。
これを、「Rは舌の左右を上の歯裏側につける」「Lは舌の先を歯の裏につける」「THは舌先を歯に挟む」とするだけで、外国人にとって各段に分かりやすい英語になります。
日本の英語教育ではスピーキングが重視されなかったり、教師自身が発音に詳しくないため、重要視されません。
しかしながら、これら発音は非常に重要なポイントです。
「正しい発音」の習得は書籍だけではなかなか難しいのが現状です。自分の発音が正しいのかどうなのかが、自分では判断しづらいためです。
したがって、正しい発音に関しては、語学学校に行ったり、短期間フィリピン留学してことで身に着けるのが良いと思います。
私は、3週間のフィリピン留学で正しい発音の練習を徹底して教わりました。
以上、初学者における英語学習の方法でした。
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