【上級者向け】お勧めのケース面接練習法

ケース面接対策が進み、少しハードルを上げてケース面接対策をしたい人に向けたおすすめの練習方法をお伝えします。

ケース面接練習のマンネリ感

ケース面接の対策は最初は何をすれば良いかも分からず、参考書を片手に見様見真似で練習していくことになると思います。

ケース面接で求められる構造的かつ論理的なコミュニケーションを求められる場は、日常生活やビジネスの世界でも少ないからです。(本当はビジネスの場では意思決定はある程度、論理的に行うべきですが)

一方で、ケース面接の練習もある程度やれば、慣れてきます。そして、特に一人でケース面接対策を進めている場合、飽きます

「日本にあるタクシーの数を算出する」、「焼き鳥屋の売上を算出し、売上増加の施策を考える」・・・

本当に飽きます。典型的なケース面接の題材はビジネス知識の薄い、学生や第二新卒でもディスカッションできるように”薄い”テーマが選ばれることが多くあります。

それら”薄いテーマ”はある程度、練習するとどのような構造で考え、どのようにアイデアを出すかがすぐにつかめてしまいます。

①テーマを変える

標準的なケースの問題に慣れた後は、ケースのテーマの難易度を上げることをお勧めします。

ケースにおいて、難易度の高い問題というのは前提の知識が必要なほどに複雑な事象です。複雑であるがゆえに論点が不明確であったり、または重要な論点が複数ある場合もあります。

A.企業のコーポレートアジェンダに挑戦する

SONYの成長戦略は?」「SONYの経営者から相談されたら、何が課題だと答えますか?

このようなコーポレートレベルのアジェンダを問いかけられたら、どのように答えますか?

コンサルティングファームが対峙する大企業の多くは様々な事業部門を持ち、社員の年次や職能も幅が広く、財務からマーケティング、人事までさまざまな機能別のイシューがあります。

これらイシューを整理し、優先順位をつけるのは難易度の高い問題です。(そして、その問題に取り組むのが戦略コンサルタントです)

これらの課題に対して、転職活動の時点から練習しておくことをお勧めします。

様々な企業を設定して、自分が経営者であれば、どのようなことを課題と設定し、どのように解決するかを考えるのです。

自分がもし、トヨタの社長であったら?サントリーの社長であったら?三菱商事の社長であったら?。いろいろな企業を設定して、考えてみることができます。

参考書籍としては、大前研一氏の「もしも、あなたが最高責任者だったら」あります。

この書籍は、大前研一氏が企業や自治体の最高責任者であった場合に、どのように課題を定義し、解決を試みるか?ということをディスカッションしている書籍です。ファクトベースでディスカッションされているのも特徴です。

コーポレートアジェンダのイメージが沸かない人にお勧めです。


<<もし、あなたが最高経営責任者だったらどうするか?>>

B.よりマクロな課題に挑戦する

難易度の高い課題の2つ目はよりマクロな課題に挑戦する、というものです。

例えば、「あなたが日本の首相になったら、何をする?」「世界経済の課題は何?解決するために、どのような方向性で検討する?

民間企業に勤める人にとっては、これらの国家レベル以上の抽象度の高い問いは難易度が高い問題になります。

あまりケース面接で出題されることはありませんが、コンサルタントとしては必要な素養ですので考えてみると良いと思います。

このような抽象度の高いケースを解くためには、普段から高い問題意識を持って情報収集をすることと、定番のフレームワークが無くても自力でフレーミングができることが必要です。

グローバルな政治・経済のアジェンダに関しては、大前研一氏の書籍が読みやすくおススメです。

私はコンサルタントになって、大前氏の書籍を一通り読むことでこれら話題にキャッチアップしました。

<<大前研一「日本の論点」>>

②すべて頭の中で考える

テーマ以外のケース面接対策の難易度アップの方法として、「すべて頭の中で考える」というものがあります。

ケース面接の練習をするときは、ふつうは紙にフレームや数式を書きながら進めると思います。これを紙を一切使わず、頭の中だけでケースを進めるということです。(さすがにフェルミの計算はできませんので、計算はスキップします)

私は、ケース面接に慣れてマンネリ化した際に、この練習法を試してみました。

結果、ケースの対応はおろか、頭の回転が速くなった感覚がありました。

人は頭の中で思考するときに、ワーキングメモリを使用します。紙に書きながらケースをやる場合は、このワーキングメモリを情報の一部を紙に落とすことで節約できます。

一方で、紙に書かずに全て頭の中だけで、ケースをやる場合はこのメモリの節約ができません。

そのため、脳のワーキングメモリをスペックフルで活用する訓練となり、脳機能のキャパアップにつながります。

詳しい脳科学の話は分かりませんが、実際にやってみると感じる「自分の頭の回転が速くなった感覚」はなかなか爽快なものがあります。

普通にケース面接を説くだけでは物足りなくなった際に、ぜひ挑戦してみてください。

基礎からケースを学ぶ場合は、以下の記事を参照ください。

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