未経験からコンサルティングファームを受けるにあたり非常に参考になった書籍である「過去問で鍛える地頭力」を紹介します。
著者は元アクセンチュア戦略グループのコンサルタントだった大石氏です。
書籍のコンセプト
この書籍のコンセプトは「実際に戦略ファームで出題されたケース」を「現役の戦略コンサルタントが解答する」というものです。
現役の戦略コンサルタントが解説というと難解でレベルの高い内容の書籍に思えるかもしれませんが、この書籍は非常に平易で分かりやすく解説されています。
問題も解説ともに、特にビジネス知識や経験が無くても理解できるように書かれています。
想定読者と想定タイミング
したがって、この書籍を勧める想定読者層はケース面接の対策を始めたばかりの人です。
この書籍の解答は構造的にケースを解き、解説することに重きを置いているので、ケース対策を始めたてのタイミングで、構造的にケースを解くクセを付けるの良いと思います。
また、この書籍はフェルミ推定から売り上げ増加系や課題特定型まで、幅広いケース問題を取り扱っているので、1冊やりこめばある程度の対応力がつきます。
私もケース面接対策を始めたての段階でこの本を読み、正しいケース問題への対処の仕方を学びました。(アイデアベースではなく、構造的に答えを落とし込んでいく方法)
また、実際に戦略ファームのケース問題を受ける中で、中だるみしたり、いまいち調子が上がらないときに、基礎を確認するために再読し、改めて型を確認しました。
実際に収録されているケース一覧
「過去問で鍛える地頭力」に収録されているケースです。
フェルミ推定系
- 家庭用の電球の市場規模
- シカゴにいるピアノ調律師の人数
- 日本にある温泉旅館の数
- 日本全国で飼われているペットの犬の数
- 羽田空港の1日の利用者数
- 1日のレインボーブリッジを通る車の数
- 東京都内にあるタクシーの台数
- エアバスA380の重さ
- フィギュアスケートのリンクの氷でかき氷をつくった場合、何人に振る舞えるか?
- 赤道直下には住んでいる人の数
8~10の様なケースはあまり出題された事例を見たことが無く、ケース対策という意味では不要だと思います。その分、前半部分のケースをしっかり解けるようにしておくことが重要です。
ビジネスケース系
- オリンピックで日本のメダル数を増やすための方策は?
- 羽田空港の利用者数を増加させる方法は?
- おしぼり会社の売り上げを増加させる方法は?
- 読売新聞の売り上げを増加させる方法は?
- JR新宿駅のコインロッカーの売り上げを増加させるための方法は?
- 地方の水族館の客数が減少した原因と対策を考える
- 老舗温泉旅館の宿泊客減少の原因とその検証方法を整理する
- アメリカンエキスプレスの年会費を1円にするアイデアの是非
- 銀座の定食屋の収益をシミレーションしてみる
- マンホールのふたが丸い理由は?
10以外は同様の問題が出題される可能性があります(7以降の出題率は高く無いと思いますが)
以上、「過去問で鍛える地頭力」の紹介でした。
ケース面接対策を始めてたての時期に読むことをお勧めします。
ケース面接対策の書籍全般は以下の記事にまとめています。
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