
「世界最高峰のコンサルティングファーム」として知られるマッキンゼー・アンド・カンパニー。もしあなたが、“真に経営を動かす仕事”に挑戦したいと考えているなら、マッキンゼーへの転職は大きな選択肢になるでしょう。
ここでは、マッキンゼーの企業概要から特徴・強み、成長戦略やプロジェクト事例まで幅広くご紹介します。マッキンゼーで働く魅力を存分に感じていただき、ぜひ転職の検討の参考にしてください。
1.マッキンゼーの企業概要
グローバルおよび日本国内の歴史
マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)は1926年にアメリカ・シカゴでジェームズ・O・マッキンゼー氏によって創業された戦略コンサルティングファームです。
創業当初は会計と経営工学にルーツを持ち、1930年代にはマービン・バウワー氏の指導の下で「経営コンサルティング」という分野を確立し急成長しました。
その後世界展開を進め、1950年代以降ロンドンやパリなど欧州にオフィスを開設し、1971年にはアジア初の拠点として東京オフィスを開設しています。
東京支社設立はライバルであるBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)の日本進出から5年遅れでしたが、以降マッキンゼー日本法人は50年以上にわたり国内企業の経営支援を行ってきました。2018年には大阪に関西オフィスも開設し、日本におけるプレゼンスを拡大しています。
組織体制
マッキンゼーはグローバルに統合されたパートナーシップ制の企業で、株式非公開の組織です。本社機能は米国ニューヨークにあり、世界中のオフィスが「ワン・ファーム(One Firm)」の文化のもと統一的な経営方針で運営されています。
各国・各地域にマネージング・パートナー(代表)が置かれ、日本では2021年より岩谷直幸氏が日本代表(シニアパートナー)を務めています。
各国・各地域にマネージング・パートナー(代表)が置かれ、日本では2021年より岩谷直幸氏が日本代表(シニアパートナー)を務めています。
組織は業界・機能別のプラクティス(専門グループ)に分かれており、戦略策定だけでなくオペレーション、デジタル、マーケティング、組織人事など幅広い専門領域のチームを社内に抱えています。プロジェクト毎に世界中の知見を持つコンサルタントや専門家がチームを組成し、グローバルなネットワークを活用してクライアント課題の解決にあたる体制が整っています。
業界内でのプレゼンスや評判
マッキンゼーは戦略コンサルティング業界におけるトップブランドとして広く認知されています。ベイン、BCGと並ぶ「MBB」(業界トップ3社)の中でも規模・歴史ともに最大手であり、そのプレゼンス(存在感)と信頼度は群を抜いていると言えます。
実際、世界の時価総額上位企業の約8割がマッキンゼーのクライアントだとされ、政府機関や非営利組織にも及ぶ幅広い顧客基盤を持っています。
また、コンサルファームの権威調査であるVaultランキングの「最も権威あるコンサルティングファーム」で2006年〜2017年に連続して世界第1位に選出されるなど、その高い評判が客観的にも示されています。
一方で、高い影響力ゆえに業務に関わる論争(オピオイド問題や独裁政権との関与など)も報じられていますが、総じて「経営課題解決の最後の切り札」としての評価が定着しています。
拠点と社員数
グローバル展開としては現在、世界60か国以上に100拠点超のオフィスを構えています。ニューヨークやロンドンなど主要都市だけでなく、新興国を含め幅広い地域にネットワークを持ち、各オフィスが連携してサービス提供しています。
グローバルの社員数は近年著しく増加しており、2023年時点で約4万5千人に達しました。この社員数は2010年代半ばの2倍以上となっており、デジタル領域など新たな専門人材の積極採用も背景にあります。
日本国内には東京オフィス(港区)と大阪オフィス(北区)の2拠点があり、在籍コンサルタントは数百名規模と推定されます。
東京オフィスは六本木アークヒルズ仙石山森タワーにあり、日本支社発足当初からの伝統ある拠点です(以前は紀尾井町ビルなどに所在)。大阪オフィス開設により、西日本のクライアント支援体制も強化されています。
著名なOB・OG(卒業生)
マッキンゼー出身者は各界で指導的な立場で活躍していることでも知られ、その強力なアルムナイ・ネットワークも同社の特徴です。
日本では特に大前研一氏が有名で、1970年代に日本支社長として同社を牽引し、「企業参謀」などの著書で経営論を普及させました。
他にも、例えば南場智子氏(DeNA創業者)や谷村格氏(エムスリー創業者)はマッキンゼー出身の起業家として知られています。
政界・官界にも人材を輩出しており、江端貴子氏(元衆議院議員)や石倉洋子氏(デジタル庁デジタル監、一橋大名誉教授)などが在籍していた経歴を持ちます。
海外に目を向けると、ピート・ブティジェッジ氏(米国運輸長官、元サウスベンド市長)、スーザン・ライス氏(元米国連大使・大統領補佐官)、チェルシー・クリントン氏(米国の著名人、ビル・クリントン元大統領の娘)といった政治・公共分野の人材も若手時代にマッキンゼーで経験を積んでいます。
このようにコンサルティングのみならず多様な領域にOB・OGが存在し、「マッキンゼー出身者」はエリート人材の代名詞ともなっています。
2.マッキンゼーの特徴や強み
ビジネス面の強み(ビジネスモデル、ブランド、ネットワーク)
マッキンゼーのビジネス上の最大の強みは、その卓越したブランド力とグローバルネットワークにあります。90年以上の歴史で培った経営知見と実績により、「CEOの相談相手」として世界的に信頼を獲得しています。
クライアントの業種は金融、製造、ハイテク、消費財、ヘルスケア、公共など多岐にわたり、世界の巨大企業の80%近くがマッキンゼーと取引があるとも言われます。世界各地のオフィスは「One Firm」として知見を共有し合う文化があり、ある国で得たベストプラクティスや専門知識を瞬時に別の国のプロジェクトに活かすことができます。
また、マッキンゼーは経営層との深い関係構築でも知られ、長期的パートナーとして経営改革を支援するケースも多く見られます。さらに、同社が生み出したマッキンゼー・クォータリー(季刊経営誌)やマッキンゼー・グローバル研究所によるレポートなどを通じて発信される知見は、業界のリーディング・シンクタンク的な役割も果たし、ブランド価値を一層高めています。
さらに、同社が生み出したマッキンゼー・クォータリー(季刊経営誌)やマッキンゼー・グローバル研究所によるレポートなどを通じて発信される知見は、業界のリーディング・シンクタンク的な役割も果たし、ブランド価値を一層高めています。
人材面の強み(人材育成、人材の質、採用力)
人材の質の高さと育成力もマッキンゼーの大きな強みです。同社の採用プロセスは「世界で最も選抜が厳しい」と評されるほど難関であり、MBAなどトップスクール出身者や博士号・医師免許など高度専門資格保有者から、厳しい選考を経て最優秀層のみを採用しています。
このため入社するコンサルタントは極めて高い知的水準とポテンシャルを備えており、論理的思考力や分析力に長けた人材が揃っています。また、採用後の人材育成投資にも余念がありません。マッキンゼー全体で社員トレーニングに年間1億円以上を投入しており、社内eラーニング、オフィスやプラクティス単位での研修、グローバルでの公式トレーニングプログラムなど多層的な学習機会を提供しています。
新人には問題解決やプレゼンテーションの基礎を叩き込む「Basic Skills Workshop」などの研修があり、プロジェクト配属後もOJTで先輩やマネージャーがメンターとなって指導します。このメンターシップ文化は非常に強く、定期的なフィードバック面談やコーチングを通じて若手の成長を加速させる仕組みが根付いています。
同社では「アップ・オア・アウト(一定期間内に昇進できなければ退職)」の原則も伝統的に採用されており、これも人材の成長と新陳代謝を促す要因です。結果として、マッキンゼーで磨かれた人材はプロジェクトを通じリーダーシップや問題解決能力を飛躍的に高め、社内外から高い評価を受ける存在となっています。
企業文化の強み(社風、仕事の進め方)
マッキンゼーの企業文化はプロフェッショナリズムとチームワークを重んじる風土で、「Make your own McKinsey」というスローガンにも象徴されるように個人のキャリア目標の実現を会社が支援する風土があります。社員は性別・国籍に関係なく実力で評価され、若手であっても責任ある役割に挑戦できる実力主義(メリトクラシー)が浸透しています。
一方で「オブリゲーション・トゥ・ディサント(異議申立ての義務)」と呼ばれる価値観に代表されるように、たとえ相手が上位職でも意見すべき時は率直に議論する文化が奨励されており、フラットで開かれたコミュニケーションが特徴です。
プロジェクトの進め方としては、少数精鋭のチームでクライアントとワンチームとなって働き、仮説検証型で問題解決を行います。チーム内では毎週のように進捗レビューとフィードバックが行われ、成果物の品質を高めると同時にメンバー各自の学習機会としています。このフィードバック文化により、常により良いアウトプットを追求しつつ個々人のスキルも向上していきます。
また、近年は働き方改革の一環でワークライフバランスの向上にも取り組んでおり、プロジェクト間の休暇取得推奨や在宅勤務の活用など、コンサルタントが長期的に能力を発揮できる環境づくりも進めています。総じてマッキンゼーの社風は、「ハードだが成長できる環境」「周囲の温かなサポートのもと自己実現を図れる組織」と表現されており、高い志を持つプロフェッショナル人材にとって非常に魅力的な文化となっています。
3.マッキンゼーの成長戦略
業界内でのポジショニング
コンサルティング業界において、マッキンゼーは引き続きトップランナーの地位を堅持する戦略をとっています。他のMBB(BCGやベイン)との競争の中でも、売上規模ではマッキンゼーが最大であり、プロジェクト件数やグローバル展開の広さでも優位性を持っています。
同社は伝統的に「CEOの最重要課題に応える戦略パートナー」というポジションを確立してきましたが、近年では競合各社も戦略以外の領域にサービスを拡充し差別化を図っています。その中でマッキンゼーは、自社の強みである幅広い業界知見とグローバルな経験値を基盤に、「戦略立案から実行支援まで一気通貫で担える総合経営コンサルティングファーム」として位置づけを進化させています。
例えば、クライアントCEOとの信頼関係を活かして全社変革に深く入り込み、中長期のパートナーシップを組んで実績を上げるなど、単発の提言に留まらない伴走型の支援が増えています。業界内での存在感維持のため、毎年の新卒・中途採用で競合以上に優秀な人材を確保し続けることも重視しており、この点でも依然強い採用ブランド力を誇っています。
総合すると、マッキンゼーは「質・量ともにNo.1のグローバルコンサルファーム」というポジションを守りつつ、サービスの幅を広げることで競争力を維持・強化する戦略にあります。
成長戦略や注力領域
近年のマッキンゼーの成長戦略のキーワードは「デジタル」と「エンドツーエンド支援」です。顧客企業の経営課題が高度化・多様化する中で、同社は伝統的な戦略コンサルティングにとどまらずデジタルトランスフォーメーション(DX)領域や新規事業創出支援に経営資源を投入しています。
実際ここ数年で、クライアント企業の本質的変革を実現する専門部門「McKinsey Digital」をグローバルで立ち上げ、また企業内の新規事業立ち上げを伴走支援する「Leap by McKinsey」というサービスも開始しました。現在ではマッキンゼーが手掛けるプロジェクトの半数以上がデジタル関連となっており、社内にはエンジニアやデザイナー、データサイエンティスト等の専門人材も数多く在籍してコンサルタントと協働しています。
具体的には、AIやクラウド技術を活用した業務改革、大規模IT導入計画の推進、新規デジタルサービスの開発支援など、テクノロジーを梃子に企業の非連続成長を実現する案件が増加しています。
また、マッキンゼーは買収や提携による能力強化にも注力しています。近年、世界的に著名なデザインファームを相次いでM&Aし社内に取り込んだほか、機械学習に強いデータ解析企業を買収するなどして、デザイン思考やデータサイエンスのケイパビリティを飛躍的に向上させました。これにより「ビジネス(戦略)×デザイン×テクノロジー」の三位一体でクライアントの変革を支援できる体制を整えています。
例えばデザイン分野では、サービスデザインやUI/UX設計の専門チームが加わったことで、新製品開発や顧客体験改革の案件にも深く対応できるようになりました。加えて、サステナビリティ(持続可能性)領域も成長戦略の柱の一つです。気候変動対応やESG経営への関心が高まる中、2021年に「マッキンゼー・サステナビリティ」プラットフォームを立ち上げ、カーボンニュートラル戦略策定やグリーン事業構築の支援に本腰を入れています。同年には英国の環境経済コンサルファームを買収するなど専門知見の補強も行いました。
こうした新規領域への投資は、クライアントの将来ニーズを先取りし続けることで、マッキンゼー自身の持続的成長を図る狙いがあります。総じて、マッキンゼーの成長戦略は「サービス領域の拡大と深化」に集約されます。伝統的強みである戦略コンサルのブランドを維持しつつ、デジタル、オペレーション実行支援、新規事業、サステナビリティ等への対応力を高めることで、クライアント企業の経営課題をワンストップで解決できる存在へと進化しています。それにより、既存・新規両方のクライアントからの案件獲得を増やし、市場でのリーダーシップを今後も維持しようとしています。
4.マッキンゼーのクライアントやプロジェクト
クライアントの業界や規模
マッキンゼーのクライアントは業界・規模ともに非常に多様です。民間企業では、製造業(自動車、重工、電機など)、金融(銀行、保険、証券)、ハイテク・IT、消費財・小売、エネルギー、医薬・ヘルスケア、通信・メディア、インフラ・物流など、ほぼあらゆる業種のトップ企業を網羅しています。
各業界でグローバルに展開するフォーチュン500企業の約8割がクライアントとされるように、巨大多国籍企業との取引実績が豊富です。また政府機関や公共団体、非営利組織も重要なクライアント層であり、政策立案の支援や国有企業の改革、国際機関の戦略策定などのプロジェクトも手掛けています。
日本国内においても、売上高数百億円規模の中堅企業から世界的な巨大企業まで幅広いクライアントがおり、しばしばCEO直轄の変革プロジェクトを請け負います。
例えば老舗メーカーの全社構造改革、新興IT企業の成長戦略支援、地方自治体のDX推進など、規模の大小に関わらず変革意欲の高い組織がマッキンゼーに助言を求める傾向があります。クライアントとの契約形態はプロジェクト毎のコンサルティング契約が基本ですが、近年は成果連動型のフィー(成功報酬)を組み込むケースもあり、クライアントとリスク・ベネフィットを共有しつつ深いコミットメントを持って取り組む姿勢が見られます。
代表的なプロジェクト事例
マッキンゼーが手掛けるプロジェクトは機密性が高く詳細は公表されませんが、公開情報や事例紹介から代表的なものをいくつか挙げます。
- 消費財メーカーの海外進出戦略
国内スキンケア製品メーカーに対し、中南米市場への進出戦略を策定した事例です。現地消費者調査と流通チャネル分析を徹底的に行い、成功しうるブランドコンセプトと販売チャネル戦略を立案しました。 - その結果、クライアント企業は計画通り2012年前半に新製品を発売し、中南米での売上拡大に成功しました。クライアントからは「マッキンゼーとの共同作業により質の高いチャネル戦略と市場適合な製品開発が実現できた」と評価されています。発売後の売上は社内予測を上回るペースで伸長し、全社の収益拡大に貢献しました。
- 製薬会社の新薬マーケティング戦略
外資系製薬企業に対し、日本市場で新薬の収益を最大化する戦略を立案した事例です。それまで同社は日本では他社へのライセンス供与にとどめる方針でしたが、マッキンゼーは市場分析と費用対効果検証を一から見直し、自社発売による価値を提示しました。クライアントは提案に沿って迅速に追加営業部隊を採用し、2011年初頭にその新薬を自社発売。結果として、当初想定していた最高予測を大幅に上回る販売実績を短期間で達成し、大きな成功を収めました。このプロジェクトを通じてクライアント企業は、日本における自社販売モデルの有効性を再認識し、今後の成長戦略の柱として位置づけるようになったといいます。
(上記事例はいずれも一般公開された情報に基づくもので、クライアント企業名は伏せられています。実際のプロジェクトは他にも、金融機関のDX推進、大手メーカー同士の統合戦略、官公庁の政策支援など数多く存在します。)
これらの事例からも分かるように、マッキンゼーのプロジェクトはクライアントの重要課題に直接的なインパクトを与えるものばかりです。新市場参入や新規事業立ち上げ、業績不振事業の立て直し、全社的なコスト改革、M&A戦略立案とPMI(統合作業)支援、組織再編や人材戦略策定など、そのテーマは多岐にわたります。
いずれの場合も、プロジェクトごとに最適な専門知識を持つコンサルタントチームが組成され、綿密なデータ分析と経営陣との対話を重ねながら解決策を導き出すのがマッキンゼーのスタイルです。成果物としては経営陣向けの提言書(戦略プラン)だけでなく、実行ロードマップや現場レベルの改善施策まで含めた実践的な提案を行うケースも増えています。
プロジェクト期間は短いもので数週間、長いものでは1年以上に及ぶこともありますが、マッキンゼーはプロジェクト終了後もクライアントとの関係を維持し、必要に応じてフォロー支援や追加提言を提供しています。このような長期的な信頼関係を構築できる点も、マッキンゼーがクライアントから選ばれ続ける理由の一つと言えるでしょう。
5.マッキンゼーで働く魅力
圧倒的な成長機会とスキル習得
- ハイレベルな顧客との直接交渉
マッキンゼーでは、新卒1年目からクライアントの部長や役員クラスと直接やり取りを行うため、早い段階で高度な折衝力やプレゼンスを身につけることができます。 - 多種多様な業界・課題への挑戦
プロジェクトごとに異なる業界やテーマに取り組むことで、論理的思考に基づく問題解決力、データ分析力、プレゼンテーション力などのビジネススキルを短期間で集中的に習得。こうした能力は他業界でも高く評価される汎用性のあるスキルです。
優秀な人材と切磋琢磨できる環境
- 世界中からトップクラスのメンバーが集結
多様なバックグラウンドを持つ優秀なコンサルタントたちと協働するため、日々刺激を受けながら自分自身を高められます。 - 整備されたインフラとチームワーク
効率的に価値創造に集中できる仕組みがあり、論理的でオープンな文化の中で切磋琢磨することで、加速度的に成長していくことが可能です。
早期から大きな責任とフィードバック文化
- 新人にも重要な役割をアサイン
マッキンゼーでは実力主義が徹底され、新入社員であっても重要な課題を任されます。 - 徹底的なフィードバックサイクル
成果に基づく評価が行われ、具体的なフィードバックを受けながら自分のアウトプットを改善できる風土です。半年ごとの評価で昇進のチャンスが頻繁に訪れるため、実力次第でキャリアを一気に伸ばせます。
競争力のある報酬と待遇
- トップクラスの給与水準
公開情報によると、推定平均年収は約1,300万円超。アソシエイトクラスで年収1,000万円超、マネージャー層で2,000万円超など、20代・30代で高収入を得ることが可能です。 - 柔軟な働き方の導入
近年はプロジェクト間での休暇取得や在宅勤務などワークライフバランスへの配慮も進んでいます。年収を8割に抑える代わりに稼働も8割にする「Take Time」制度など、長く働くうえでの選択肢も増えています。
ブランド価値とキャリアの広がり
- 世界的トップファームでの実績
マッキンゼーというブランドは転職市場で非常に強いキャリア資産となります。 - マッキンゼー出身者の多彩な進路
大手事業会社への転職、PEファンドやスタートアップへの転身、独立起業など、在籍後のキャリアパスは極めて幅広いのが特徴です。
6.職位体系とキャリアパス
マッキンゼー日本法人の代表的な職位体系は以下の通りです(ジュニアアソシエイトがアソシエイトの前段に当たる場合もあり)。
- ビジネス・アナリスト (Business Analyst)
- 新卒・第二新卒がまずスタートするエントリーポジション。情報収集やデータ分析、資料作成などの業務を通じて、コンサルの基礎を身につけます。
- 在籍目安: 1~3年程度
- 想定年収: 約600万円
- アソシエイト (Associate)
- コンサルタントとして自立し、プロジェクトの中核メンバーとして貢献する段階。MBAホルダーや中途入社の多くがここからスタートします。
- 在籍目安: 入社3~5年目
- 想定年収: 約1,200万円
- エンゲージメント・マネージャー (Engagement Manager)
- 複数名のビジネスアナリストやアソシエイトを率いて、プロジェクトを推進・リードするポジション。評価・フィードバックの責任も担います。
- 在籍目安: 5~7年目
- 想定年収: 約2,000万円
- アソシエイト・パートナー (Associate Partner)
- パートナー見習い的な役割。複数プロジェクトの指導・管理を並行しながら、クライアント役員との折衝機会も増加。将来的に案件獲得を担うパートナーへの道を歩みます。
- 在籍目安: 8~10年目
- 想定年収: 約3,000万円~
- パートナー (Partner)
- ファームの共同経営者に相当。新規案件の受注、人材採用・育成、組織運営、社外発信など、経営者としての役割を幅広く担います。
- 在籍目安: 10~20年目
- 想定年収: 約5,000万円~
- シニア・パートナー (Senior Partner)
- パートナーの上位層に位置する経営陣。大規模案件の創出や、グローバル全体の経営方針にも深く関わるポジションです。年収が億単位に達するケースもあります。
評価・昇進プロセス
- 完全実力主義
「何を成し遂げたか」で評価され、準備ができた段階で昇進する「Promote when ready」文化があります。 - 半年ごとの人事評価
360度フィードバックを取り入れており、公平かつ納得感のある評価プロセスが整備されています。 - 中途採用者のポジション
経験・専門性に応じて職位が決定されることが多いものの、多くの場合アソシエイトからのスタートとなるのが一般的です。専門領域が高い場合はエキスパート枠で採用されるケースもあります。
7.求める人物像・適性の見極め
マッキンゼーが求める人材の特徴
- 個人としての影響力
クライアントやチームにポジティブな変化をもたらす力 - 起業家精神
新しいアイデアを積極的に実行し、困難を粘り強く打開できる推進力 - 多様性を包摂するリーダーシップ
異なる背景を持つメンバーをまとめ、最大成果を生み出す統率力 - 問題解決能力
複雑な課題を論理的・構造的に整理し、データや仮説をもとに解決策を示す力 - 大胆な変革への挑戦心
大きな変革を恐れず実行に移せる胆力 - 価値観と使命感
社会に長期的インパクトを与えたいという思いと行動
転職で成功しやすい人材の傾向
- キャリアパスを広げたい人
マッキンゼー出身者というブランドが将来の選択肢を大きく広げます。 - 優秀な人と切磋琢磨したい人
世界クラスの人材と共に働きながら自己成長を求める人向き。 - 知的好奇心が旺盛な人
様々な業界・分野の課題を吸収し、自分のものにする意欲が大切です。 - 普遍的なビジネススキルを身につけたい人
ロジカルシンキングやプレゼン、クライアントコミュニケーションなどをフルセットで獲得。 - 年収を大幅に上げたい人
若くして高い報酬を手に入れる大きなチャンスが存在します。
8.最新の選考プロセスと対策
選考フロー(2023~2024年時点)
書類選考 → 筆記試験 → 一次面接(ケース面接) → 最終面接(ケース面接)
- 書類選考
履歴書・職務経歴書に基づき、職務経験や志望動機を総合評価。通過率は非常に厳しい傾向があります。 - 筆記試験・適性検査
ロジカルシンキングや分析力を測るテスト(オンラインまたは紙ベース)。マッキンゼー独自のProblem Solving Testや、ゲーム形式での評価もあり。 - 一次ケース面接
コンサルタント社員と1~3回程度のケースディスカッションを行い、論理思考力やコミュニケーション力が問われる。 - 最終ケース面接
パートナー級が担当し、ケースの深掘りだけでなくリーダーシップや人間性の総合評価が行われる。ここを通過すれば内定へ。
選考難易度・採用基準
- 業界最高峰の難易度
応募者数が非常に多く、最終的な合格率は数%以下ともいわれます。 - ケース面接の重要ポイント
- 論理的思考力: 仮説立てと構造的分析
- コミュニケーション: シンプルで分かりやすい議論の進め方
- 英語力: グローバル環境で英語のディスカッションができるか
- リーダーシップ・人間性: チームで成果を最大化できるか、マッキンゼーのバリューに合致するか
ケース面接の攻略法
- フレームワークを柔軟に活用する
3Cや4Pなどの型をベースに、与件に合わせたカスタマイズ力がカギ。 - 定量分析(フェルミ推定・計算)に慣れる
市場規模やコスト試算などを迅速かつ正確に行う練習が必要。 - 模擬面接でのアウトプット練習
コンサル出身者や転職エージェントによるフィードバックを活用し、実践さながらの訓練を積む。 - 落ち着いて対話をリードする
面接官との双方向コミュニケーションを意識し、疑問は適宜確認。行き詰まっても考えを言語化しながら軌道修正を図る。
具体的なケース面接の対策はこちらを参考にしてください。過去問と模範解答が紹介されており、非常に参考になります。
ケース以外の質問例
- 「なぜコンサル業界への転職を考えるのか?」
- 「なぜマッキンゼーなのか?実現したいことは?」
- 「最も困難だった状況をどう乗り越え、そこから何を学んだか?」
- 「あなたの強み・弱みは?」
- 「どのように英語でビジネスディスカッションを行えるか?」
アドバイス:
- 結論ファーストで簡潔に答え、数字や具体例を用いて説得力を高める。
- 「この人と一緒に働きたい」と思わせる人間性やコミュニケーション力も重視される。
- 英語面接の対策もしっかり行い、キャリア観や動機などを英語でスムーズに話せるように準備しておく。
9.転職エージェントの活用法
エージェントを使うメリット
- 選考突破に役立つ情報提供
マッキンゼーなど外資系コンサルへの転職では、企業の内情や面接傾向を熟知した専門エージェントが数多く存在。書類通過率や面接成功率を高めるノウハウを得られます。 - 応募書類のブラッシュアップ
プロのアドバイスで経歴書や面接回答を洗練させられ、合格率向上に繋がります。 - 面接対策サポート
ケース面接の模擬実施や、過去の出題事例を踏まえたフィードバックを受けられる。 - 年収交渉・日程調整の代行
マッキンゼーから提示されるオファーの条件交渉などもエージェントがサポート。
外資系コンサル転職でのエージェントの役割
- 書類通過率の向上
信頼できるエージェント推薦枠を使うことで、単なるオンライン応募よりも合格可能性が高まる。 - キャリア相談
「いつ応募すべきか」「どのポジションが合うか」など、あなたの状況に合わせた戦略を一緒に立案してくれる。 - 面接官の人物像や面接傾向の事前共有
エージェントが持つ独自情報をもとに、狙いを絞った対策が可能。
エージェントの選び方
- コンサル転職に強いかどうか
マッキンゼーやBCG等のトップファームへの転職実績が豊富なエージェントを選ぶ。 - 自身のキャリア・年代に合うか
第二新卒~若手向けに強みを持つエージェントか、マネージャー以上のハイクラス転職に強いエージェントかなど、自分に合ったサービスを選択。 - 複数登録も可だが厳選して深く付き合う
2~3社程度に絞ることで情報の混乱を防ぎ、質の高いサポートを受けやすくなる。
エージェント利用時のポイント
- 希望や不安を積極的に共有する
「マッキンゼーを最優先に考えている」「現職の退職時期に制約がある」などは遠慮なく伝える。 - 経歴・スキルの棚卸しを事前に行う
実績や保有資格を整理し、エージェントにアピール材料を正しく伝える。 - 模擬ケース面接の依頼
ケース面接への対策として、エージェントの模擬練習やフィードバックを有効活用。 - 主体的な準備を怠らない
エージェント任せにせず、自らもケース対策や英語力強化にしっかり取り組む。 - 内定後の条件交渉・退職サポート
オファー内容のすり合わせや退職交渉などもエージェントに相談可能。
マッキンゼー転職のおすすめエージェント
アクシズコンサルティングは、マッキンゼー及びコンサルティングファームへの転職に定評があります。
- コンサル特化の専門性: 外資系・日系問わずコンサルティングファームに特化した転職支援を行っており、特にマッキンゼーやBCGなどトップファームへの実績が豊富とされています。
- 専任コンサルタントの質: 元コンサルタント出身のキャリアアドバイザーが在籍していることが多く、実際のプロジェクト事例や選考のポイントなど、現場視点のアドバイスを期待できます。
- 親身なサポート: 志望企業・ポジションの選定から面接対策まで、丁寧なフォローが評判です。初めてコンサル業界への転職を目指す方でも安心して相談できます。

マッキンゼーへの転職は「圧倒的なスキルアップ」「高い報酬」「将来の幅広いキャリア展開」という大きなメリットをもたらします。一方で、非常に厳しい選考を突破しなければならないのも事実です。そこで重要になるのが、転職エージェントという選択肢。コンサルに強いエージェントを賢く活用することで、限られた時間の中でも効率的に情報収集・面接対策を進められ、内定獲得の可能性がグッと高まります。
- ポイント1: ケース面接対策は必須。フレームワークやフェルミ推定などの練習を徹底する。
- ポイント2: 360度フィードバックでリーダーシップ・人間性も見られるため、行動事例を事前にまとめておく。
- ポイント3: エージェントを通じて書類選考や面接攻略法などの細かなアドバイスをもらい、本番に備える。
マッキンゼーで働きたいと強く願うのであれば、転職エージェントを味方につけて綿密な準備を行うことが成功への近道です。あなたが持つ強みや意欲を最大限にアピールし、マッキンゼーの門を叩いてみましょう。世界の最前線で経営課題を解決する喜びと、抜群のキャリアポテンシャルを手に入れるチャンスは、決して小さくありません。あなたの挑戦が大きな飛躍につながることを願っています。
10. マッキンゼーの働き方・仕事の進め方
1日のスケジュール(職位別の典型例)
マッキンゼーのコンサルタントの1日はプロジェクト内容や個人のスタイルによって様々です。あるアソシエイトの例では、朝5時半に起床して通勤前の時間を英語の勉強や情報収集など自己研鑽に充てています。通常9時頃に出社し、9時からチーム全員でその日の予定を共有する「チェックイン」ミーティングを行います。ここで各メンバーが「本日何をするか」を報告し合い、必要な打合せ時間を確保します。その後は自律的に作業を進め、期限までにアウトプットを仕上げることさえできれば日中の時間の使い方は比較的自由です。ランチやコーヒーブレイクも各自の裁量で取り、オフィス内をPC片手に移動しながら仕事をする光景も見られます。午後はクライアントとの会議やチーム内ディスカッションが増え、場合によってはクライアント先常駐の日もあります。例えば関西案件なら月曜朝に東京から大阪へ飛び、週の大半を大阪オフィスやクライアント先で過ごす働き方も一般的です。上級コンサルタントが後輩に付き添ってプレゼン練習を2時間行うなど、コーチングやフィードバックも日常業務の一部です。
新卒1~3年目のアナリスト/アソシエイトは、任される裁量が限られる分、ときに深夜や長時間に及ぶ作業も発生します。上位者から与えられたタスクを完了するまで粘り強く対応する必要があり、「新人時代の方が忙しい」という元マネージャーの声もあります。一方、マネージャー以上になるとプロジェクト全体を把握してメリハリをつけた働き方が可能です。プロジェクトが順調な時期には9時~18時の定時勤務で夜は完全オフにすることもできますが、繁忙期には早朝5時に起床し深夜まで働くといったハードな日もあるというイメージです。マネージャーは自身が手を動かすというより、ひっきりなしに打合せが入る立場になり、日中9時~20時は5分の隙間もなくミーティングが連続する日々になります。このように職位が上がるにつれ役割も変化し、自ら問題解決に奔走するプレイヤーから、チームを動かすマネージャー・リーダーへとシフトします。
仕事の進め方・チームワーク
マッキンゼーのプロジェクトは通常3~5名程度の少人数チームで進行しますが、テーマによっては複数チームを束ねる数十名規模に及ぶこともあります。いずれの場合も仮説駆動型で課題を設定し、データ検証と解決策の具体化を数週間単位のサイクルで繰り返します。チーム内の雰囲気は非常にフラットで、役職に関係なく意見をぶつけ合えるオープンな文化が根付いています。各コンサルタントは自分の担当分野を持ちながらも互いに密接に連携し、毎朝のチェックインや頻繁なディスカッションを通じてプロジェクトの方向性をすり合わせます。
グローバルファームである強みから、世界中の専門家やナレッジにアクセスできる点も特徴です。例えば「この論点はシリコンバレーの同僚に聞いてみよう」「あの業界の最新レポートを取り寄せよう」といった形で海外オフィスの知見を活用し、必要に応じて海外のエキスパートをチームに招くこともあります。全社が“One Firm”として知識を共有する文化があり、タイムゾーンの差を利用して夜間に他国のオフィスで資料作成を進めてもらうなど24時間体制で協働するエピソードも伝えられています。
プロジェクトリーダーはクライアントとの窓口となりつつ、チームメンバーに権限移譲して自律的に動いてもらうスタイルが一般的です。シニアが後輩に対し日常的にフィードバックを行い育成する一方、後輩からシニアへの提言も歓迎されるなど、双方向の学びを重視する風土があります。こうしたチームワークにより、短期間で質の高い成果を出すことが求められます。
労働時間・ワークライフバランス(WLB)
マッキンゼーはその激務ぶりが語られることもありますが、近年は働き方改革の影響もあり労働時間の管理が厳密になっています。ある元コンサルタントによれば、平日の平均勤務時間は週60時間程度(1日約12時間)で、休日出勤はほとんど無かったとの証言もあります。「以前より労働時間をしっかり管理するようになり、誰か一人に負荷が集中して激増するような事態は聞かない」という声もあります。実際、あるファームではアソシエイト以下の残業時間に上限を設け、マネージャーの評価項目に部下の労働時間を一定以下に抑えることを組み込む措置を取ったとも言われます。評価が低いと昇進できないため、管理職が下位者の業務を巻き取るなど組織ぐるみで長時間労働是正に取り組んでいました。もっとも、その結果マネージャー以上の負担が爆発的に増えたわけではなく、生産性向上によってカバーしていたとのことです。
プロジェクトの繁忙期には深夜まで仕事が及んだり、場合によっては土日に作業が必要となるケースもあります。しかしプロジェクト間のオフ期間に約2週間の長期休暇を取得しリフレッシュする社員も多く、メリハリをつけた働き方が根付いています。特にデューデリジェンス(DD)案件など短期間で膨大な作業が発生するケースでは、一時的に集中的に働く代わりに「DD終了後に1週間まとめて休暇を取り、トータルの労働時間を調整する」といった工夫も行われています。近年は社員のWLB意識が高まり、「土日に働くことはほとんどない」「金曜夕方は早めに退社できる」という声も増えています。実際、「働き方改革が必要なほど長時間働いていなかった。休日出勤ほぼ無し、平日の労働も平均すると週60時間くらいだった」という元マネージャーの談もあります。
さらに社内制度として「Take Time」と呼ばれる仕組みがあり、希望者は年収の8割相当の給与で労働時間も8割に抑えることが可能です。育児中の社員やプライベート重視の社員がこの制度を活用し、自身に合ったペースで働けるよう調整しています。在宅勤務やフレックスも導入済みで、コロナ禍以降リモートワークもしやすくなりました。こうした取り組みにより「以前より休暇を取得しやすくなった」「オフの予定を入れやすくなった」といった声が社員から聞かれます。WLB改善のため専門領域を早めに決める動きもあり、毎回新分野をゼロから学ぶ負荷を減らす傾向もあります。このようにハードな環境で知られるマッキンゼーですが、近年は長時間労働の是正と柔軟な働き方の両立に向けた工夫が進んでいます。
社内文化・社内活動
マッキンゼー日本オフィスの文化は一言で言えば「プロフェッショナルでフラット」です。社員はいずれも高い能力と向上心を持つプロ集団ですが、互いをファーストネーム+さんで呼び合うなど上下の壁が低く、成果さえ出せば年次に関係なく評価・責任が与えられるメリットクラシー(実力主義)が徹底しています。一方で常に自分の市場価値を高め続けないと淘汰されるアップ・オア・アウト(一定期間で昇進できなければ退社)の仕組みもあり、厳しさと成長機会が表裏一体の環境です。社員たちはそのプレッシャーを「成長のチャンス」と捉え日々コミットしています。
社内には**「フィードバック文化」**が根付いており、先輩が後輩に細かな所作まで助言するのはもちろん、若手からシニアへの提案も奨励されます。定期的なトレーニングやキャリア面談も充実しており、社員の学習意欲を会社が全面的に支援します。また「Make your own McKinsey」というスローガンに象徴されるように、個人のキャリア主体性が尊重されている点も特徴です。例えば入社2年目にも満たないアソシエイトが政府機関への1年間の出向を希望し、会社がそれを認めた事例があります。本人は「粘り強く手を挙げ続けた結果、会社が最大限サポートしてくれた」と語っており、社員が自らのキャリア機会を創出することを会社が後押しする土壌があります。
社内のネットワーキングも盛んで、各種オフィスイベントやクラブ活動、年次パーティーなどが催されます。例えば毎年末のYear End Party(忘年会)はプロジェクト同様に社内でチームを組んで企画・運営され、二次会まで入念に準備される大イベントです。ときには30人規模の運営チームとなり、普段別プロジェクトで働く社員同士も一丸となって会社全体を巻き込むため、リーダーシップを発揮する絶好の機会にもなっています。こうした行事を通じてオフィスの一体感を高めると同時に、仕事以外での交流や親睦も深めています。さらにOB/OGネットワークも強固で、日本ではベンチャー起業家や大企業役員、政府高官など各界で活躍する元社員が多数います。現役社員にも先輩OBとの交流機会が豊富に提供されており、「卒業生」の存在が在籍者の刺激とロールモデルになっています。このようにマッキンゼーの社内文化は厳しさとサポート、自由と協調がバランスした独特のものとなっています。
11. マッキンゼー卒業後のキャリアパス
幅広い業界への転職事例
マッキンゼーで数年の経験を積んだ後は、極めて多様な業界・職種へのキャリアパスが開けます。主な転職先の傾向として、以下の5つが特に人気だとされています:
- 他のコンサルティングファーム(戦略・総合・ITなど)
戦略ファーム出身という経歴から、より幅広い領域を扱う総合コンサルや専門性の高いITコンサルに移る例があります。新興のコンサルティング会社であれば、マッキンゼー出身というブランドが評価され幹部ポジションで迎えられるケースもあります。 - スタートアップの経営企画・事業開発職
近年急増しているキャリアです。将来有望なスタートアップ企業に参画し、次の柱となる新規事業やサービスの構想策定から実行まで担います。コンサル時代の戦略立案力を自ら事業推進の当事者として発揮できるためやりがいが大きく、収入が下がっても挑戦したいと転職する人も増えています。 - 日系事業会社(一般企業)
コンサルで培ったスキルを活かし、大企業の経営企画や新規事業担当に転身する例も多く見られます。特にメーカーや小売・IT企業などで社内改革を推進するポジションに就くケースがあります。約9年在籍後に「変革屋」になることを決意し、ソニーの企業変革推進室に転職した方のように、大企業側もマッキンゼー出身者の視座と分析力に期待し、経営陣直下のポストで招聘することがあります。 - 投資銀行(IBD)や投資ファンド
ファイナンス志向のコンサルタントにとって定番の転職先です。特にM&Aや企業財務のプロジェクト経験がある人は親和性が高く、比較的スムーズに移行できます。投資銀行やファンドでは大型の資金調達やM&Aといった花形業務を担う機会も多く、引き続き高度な専門性を磨ける魅力があります。勝間和代さん(経済評論家)もマッキンゼー退社後、外資系投資銀行J.P.モルガンにて勤務しています。 - 起業・独立(フリーコンサルタント)
自らベンチャーを興す起業家輩出も目立ちます。例えば南場智子さん(後述)や高島宏平さんはいずれもマッキンゼーを経て起業した著名な例です。また会社に属さずフリーの戦略コンサルタントとして独立する道もあります。独立すれば興味あるプロジェクトだけを選べますし、勤務時間や働き方の自由度も格段に上がります。クライアント次第では在宅での支援も可能となり、組織に縛られない自分らしい働き方を実現できます。
このように「ポスト・マッキンゼー」のキャリアは多岐にわたり、コンサル以外の業界でもその経験が高く評価される傾向があります。
主な成功事例やキャリアアップの具体例
実際にマッキンゼー卒業後、各界で著名な実績を残しているOB・OGも数多く存在します。その一部をご紹介します。
- 南場 智子(なんば ともこ)さん
1986年新卒入社。ハーバードMBA留学を経て、日本人女性3人目のパートナーに昇進した後、1999年に退社し株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)を創業。同社を日本有数のIT企業に育て上げた起業家として知られ、現在も取締役会長を務めます。 - 大前 研一(おおまえ けんいち)さん
1972年入社。マッキンゼー日本支社を立ち上げた草分け的存在で、1980年代には日本代表として数多くの企業改革に携わりました。1994年退社後は経営コンサルタントとして独立し、多数の著書やテレビ出演を通じて経営思想を啓蒙。ビジネスブレークスルー大学学長なども歴任し、日本における戦略コンサルの第一人者として名を馳せています。 - 勝間 和代(かつま かずよ)さん
1990年入社。2年半勤務後にハーバードMBA留学、その後マッキンゼーに復職し戦略コンサルタントとして活躍。退社後はJPモルガン証券の取締役など金融界で経験を積み、現在は経済評論家・著述家としてベストセラー本の執筆やメディア出演で活躍しています。 - 石井 てる美(いしい てるみ)さん
2008年新卒入社。東京大学大学院を修了後にマッキンゼーで約1年4ヶ月勤務し、「エンタメの世界で勝負したい」と異色の決断でお笑い芸人に転身。退社後はお笑い養成所に通い、アルバイト生活をしながら下積みを積みました。東大卒の経歴を活かしクイズ番組に出演するなど、“元マッキンゼー芸人”として異彩を放っています。 - 高島 宏平(たかしま こうへい)さん
1999年新卒入社。ハーバードMBAを取得後の2000年にマッキンゼーを退社し、同年オイシックス株式会社(現オイシックス・ラ・大地)を創業。インターネットで有機食品宅配サービスを展開し、東証一部上場企業に育てました。現在も代表取締役社長を務めています。 - 田中 裕輔(たなか ゆうすけ)さん
2001年新卒入社。約4年間在籍し、消費財や小売案件を担当。退社後にファッション通販サイト「ロコンド」を立ち上げ、同社代表取締役社長に就任。Eコマース分野で新興企業を成功に導いた経営者として知られます。テレビ番組等でも取り上げられるなど、そのビジネス手腕が注目されています。
戦略コンサルで培ったスキルを武器に起業家として大きな価値を創造した例や、大企業・金融機関で経営層に抜擢され活躍する例、さらには異業種で才能を開花させた例まで、マッキンゼー卒業生のキャリアパスは非常に多彩です。特に南場氏や高島氏のように新興企業をゼロから立ち上げ上場に導くケースは、後輩コンサルタントにとっても大きな刺激となっています。大前氏のようにコンサルタントとして確立した知見を社会に発信し続ける方もおり、「マッキンゼー卒業後」の成功モデルは枚挙に暇がありません。
卒業後キャリアパスの特徴と傾向
マッキンゼーを卒業する時期や理由も人それぞれですが、20代後半~30代前半で転職・留学を経て新たなステージに進むケースが多いようです。例えば在籍中にMBA留学を支援され、そのまま他業界へ転じる例も見られます。またマネージャークラス以上まで経験した人は、転職市場でより上位の役職ポジションを得やすい傾向があります。元マネージャーの証言によれば、マネージャーに昇進するとオファーの質が明らかに向上し、大企業や外資大手ではコンサルタント級なら課長相当、マネージャー級なら役員クラスのポジションが見えてくるとのことです。スタートアップでも数百人規模であれば部長職クラス、小規模なら執行役員候補として迎えられることもあり、在籍中のタイトルが転職後のポジションに直結しやすいようです。
卒業後の進路選択の背景には、「より世の中にインパクトを与えたい」「専門性を深めたい」「ワークライフバランスを改善したい」など様々な動機があります。かつては「大企業を動かすこと」が大きな影響力と考えられていましたが、近年はスタートアップの台頭により新たな価値創造の場が広がっています。そのため、「大企業をコンサルとして変革するより、成長企業を内部から伸ばす方が社会を変えやすいのでは」といった発想で転職を決断する人もいます。一方で、ファーム間の転職も一定数あります。現在のファームで昇進が見込みにくい場合に、自分のスタイルに合った別のコンサル会社へ移る例や、総合コンサルで実行支援も経験したいと他社に移籍する例などです。
マッキンゼー卒業後のキャリアパスの魅力
どの業界においても「元マッキンゼー」という肩書は極めて高く評価されます。それは単にブランド名が有名だからというだけでなく、以下の点が背景にあります:
- 狭き門をくぐり抜けた優秀さ
マッキンゼーへの入社は新卒・中途問わず「日本一難しい」と言われるほどの競争率であり、選考プロセスで論理思考力・リーダーシップ・対人能力などが厳しく吟味されます。その関門を突破した人材というだけで卓越した素養を持つことの証明と捉えられます。 - 高品質な業務経験
マッキンゼーはクライアントへの提案価値が極めて高く評価されており、その証拠にプロジェクトのチャージ(料金)は業界最高水準と言われます。クライアントが高額を支払ってでも得たいサービス品質を提供しているため、そこで積んだ経験やスキルは他業界でも即戦力と見なされます。 - 高収入かつ実力主義の環境
クライアントからの報酬が高いため、マッキンゼーのコンサルタントの給与水準も20代で年収1,000万円を超えることが珍しくありません。シニアパートナーともなれば年収1億円超えもいるほどです。この外資系ならではの実力主義・高収入の環境に耐え成果を出した実績が、「修羅場をくぐってきた人材」として転職市場での価値を一層高めています。
こうした理由から、マッキンゼー出身者は転職先でも即戦力の戦略人材として迎えられることが多いです。実際に「Only McKinsey can do(マッキンゼーにしかできない)」と言われる卓越したコンサルティングを成し遂げてきた自負が、OB・OGにはあります。
その経験に裏打ちされた問題解決力やリーダーシップは他業界でも通用しやすく、結果としてポストマッキンゼーのキャリアでも高い評価と待遇を得やすいのです。一方で、転職先によっては一時的に年収が下がるケースもありえますが、それ以上に新しい挑戦への魅力や自己実現を重視してキャリアチェンジする人も多く見受けられます。
総じて、マッキンゼー卒業後のキャリアパスは選択肢の広さと市場からの厚い信頼に裏打ちされた魅力的なものと言えるでしょう。
フリーランスコンサルタントとして働く
マッキンゼーやコンサルティングファーム卒業後に、フリーランスコンサルタントとして働く場合は、独立コンサルタント向けのエージェントを活用するが有効です。
日本最大規模のエージェントであるデジタル人材バンクを活用すると、高単価で優良な案件を見つけることができます。
独立前の段階で話を聞いておくこともできるので、まずは一度ご登録をおすすめします。
12. マッキンゼーのことがよく分かる書籍リスト
ここでは、マッキンゼー 転職を目指すうえで理解を深めるのに役立つ書籍群をご紹介します。歴史や文化を知る書籍からコンサルスキル本、OB・OGの著書まで、幅広いテーマを網羅しているため、興味に合わせてぜひ手に取ってみてください。
マッキンゼーの歴史・文化に関する書籍
- 『マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー』(エリザベス・イーダスハイム著)
マッキンゼーの礎を築いた伝説的経営者マービン・バウワーの伝記。経営コンサルティングという職業がまだ存在しなかった時代に、それをいかに定義し周囲を巻き込んでいったかが描かれています。 - 『マッキンゼー ― 世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密』(ダフ・マクドナルド著)
米国のジャーナリストがマッキンゼーの約90年にわたる歴史を追った一冊。マッキンゼーの栄光と陰影を描きつつ、同社の組織文化やクライアントへの影響力を客観的に知ることができます。 - 『マッキンゼー 世界を操る権力の正体』(ウォルト・ボグダニッチ&マイケル・フォーサイス著)
ニューヨーク・タイムズの記者らによる最新の調査報道本。企業や政府に助言を与えるマッキンゼーが、輝かしいパブリックイメージの陰でどのような“裏の顔”を持つのかを暴いており、同社の光と影の両面から文化を理解するのに役立ちます。 - 『経営の本質――意思と仕組み』(マービン・B・バウワー著)
マッキンゼーの精神的支柱であるバウワー自身が著した経営哲学書。経営トップの強い意思の重要性を説き、組織文化や人材育成にも言及しています。マッキンゼーの文化や理念を深く理解するのに欠かせない名著です。
コンサルティングスキルに関する書籍
- 『考える技術・書く技術 ― 問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ・ミント著)
元マッキンゼーのコミュニケーション専門家がまとめたロジカルシンキングのバイブル。社内研修テキストがルーツであり、論理的な文章構成力を鍛える定番書として知られます。 - 『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』(イーサン・M・ラジエル著)
マッキンゼーの働き方・仕事術を初めて体系的に公開した指南書。プレゼン資料はストーリー重視、上司には解決策を示してから相談するなど、マッキンゼー流のカルチャーやノウハウが具体的に紹介されています。 - 『マッキンゼー式 世界最強の問題解決テクニック』(イーサン・M・ラジエル&ポール・N・フリガ著)
戦略コンサルの問題解決プロセスを具体的に解説した実践書。分析手法やプレゼン術など、マッキンゼー流のステップをケーススタディで学べます。 - 『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』(大嶋祥誉著)
マッキンゼー出身の著者が、新人コンサルタントが身につけるべき問題解決の本質を説いたベストセラー。ノウハウに留まらず、問題解決の根底にある思考法を体系的に解説しています。 - 『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』(安宅和人著)
元マッキンゼーの著者が「解決すべき真のイシューを見極める」重要性を解説。思考の生産性を高める方法論が具体例とともに紹介されており、知的生産全般に有用です。 - 『企業参謀 ― 戦略的思考とは何か』(大前研一著)
1970年代に日本支社長だった大前氏による戦略コンサル古典。仮説思考やゼロベース発想など、現代にも通じる戦略的思考の原理原則を学べます。
OB・OGによる著書
- 『採用基準』(伊賀泰代著)
マッキンゼー日本支社の元人材マネージャーが、「本当に優秀な人材」について綴った一冊。面接の本質からリーダーシップやチームワークまで、マッキンゼーの採用・育成哲学を知る上で必読です。 - 『生産性 ―― マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの』(伊賀泰代著)
上記『採用基準』の著者による第二弾。組織と個人の生産性を高める方法論を示し、日本型組織の課題にも鋭く切り込んでいます。 - 『ゼロ秒思考[行動編]即断即決、即実行のトレーニング』(赤羽雄二著)
元マッキンゼーが提唱する「頭に浮かんだことを即座に紙に書く」思考術。すぐ考えすぐ動くためのトレーニング法が紹介されています。 - 『戦略がすべて』(滝本哲史著)
元マッキンゼーの戦略コンサルタントで投資家でもある著者が、ビジネスにおける重要な考え方を多彩な例から説き起こす新書。AKB48やゲームなど身近な事例から戦略の本質を分かりやすく提示しています。 - 『ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済~』(影山知明著)
元マッキンゼー戦略コンサルタントという異色の経歴を持つカフェ経営者の著書。利益至上主義ではなく、人を手段化しない経済を提唱する独自の経営観を語ります。 - 『不格好経営 — チームDeNAの挑戦』(南場智子著)
DeNA創業者の南場氏が自らの起業体験を赤裸々に綴った経営回顧録。コンサル出身ならではの戦略眼や人材観が随所に現れるスタートアップ奮闘記です。 - 『リーン・イン — 女性、仕事、リーダーへの意欲』(シェリル・サンドバーグ著)
Facebook元COOで、かつてマッキンゼーでアソシエイトとして勤務していた著者によるベストセラー。女性リーダーの活躍とキャリア形成について、実体験とデータを交え示唆を与えています。
その他マッキンゼー関連の幅広い書籍
- 『マッキンゼー ホッケースティック戦略 — 成長戦略の策定と実行』(クリス・ブラッドリー他著)
企業の成長戦略で陥りがちな楽観的な計画を克服するためのフレームワークやデータ分析手法を解説。成長確率を高める大胆な一手の重要性を説きます。 - 『マッキンゼー 未来をつくる経営 日本企業の底力を引き出す』(岩谷直幸&ミケーレ・ラヴィショーニ著)
マッキンゼー日本法人のパートナーが、日本企業がM&Aを成長のエンジンとして活用するための具体策を提示。成功事例や失敗要因を分析し、組織能力の埋め込み方なども解説しています。 - 『マッキンゼーが予測する未来――近未来のビジネスは、4つの力に支配されている』(リチャード・ドッブス他著)
マッキンゼー・グローバル研究所のディレクターらが、数十年先を見据えたメガトレンドを分析。都市化やテクノロジーの進化、高齢化などがビジネスをどう変えるかを示した一冊です。 - 『企業価値評価〈第6版〉――バリュエーションの理論と実践(上・下)』(マッキンゼー・コーポレートファイナンスグループ著)
バリュエーション(企業価値評価)の世界標準テキスト。DCF法を中心に、資本コストやM&Aの評価方法を体系的に解説しています。 - 『ザ・チーム ― 優れたチームの条件』(ジョン・カッツェンバック他著)
元マッキンゼーのディレクターが提唱するチーム論の古典。多様な人材をまとめ、高い成果を生み出すチームの原則を豊富な事例とともに示しています。 - 『巨象も踊る』(ルー・ガースナー著)
マッキンゼー出身でIBM再建を成し遂げた経営者による自伝的経営書。危機的状況のIBMをどう変革し蘇らせたのか、そのリーダーシップと戦略を学べます。
まとめ:マッキンゼーへの転職を目指すあなたへ
以上、マッキンゼー・アンド・カンパニーの企業概要、強み、成長戦略、そしてクライアントやプロジェクト事例について、最新動向を踏まえながら詳しくご紹介しました。世界最高峰のコンサルティングファームとして培った知見とネットワークを背景に、マッキンゼーは今後も経営課題に挑むクライアントの「価値創造パートナー」として活躍し続けることが期待されます。
マッキンゼーで働くことは、まさに「ハードだが成長できる環境」の象徴です。戦略コンサル領域だけにとどまらず、DX、デザイン、サステナビリティなど、あらゆる分野でリーダーシップを発揮する同社でキャリアを築けば、ビジネスパーソンとしての大きな飛躍が望めるでしょう。優秀な仲間や先輩たちと切磋琢磨しながら、ダイナミックな経営課題を解決する醍醐味を味わってみませんか?
もしあなたが本気で世界レベルの課題に取り組み、高みを目指したいのであれば、マッキンゼーへの転職を検討してみる価値は十分あります。ぜひ今回ご紹介した情報を参考に、次なるキャリアステップとしてマッキンゼーという選択肢を視野に入れてみてください。
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