コンサルティングファームは詰めカルチャーか?

今回はコラム的な内容になります。

コンサルティングファームに未経験で入社する場合に最も気になることの一つに、社内でひたすら詰められるのではないか?という点があると思います。

これは、昔のコンサルタント出身者が過去を振りかえるときに、「資料を持っていくと、ひたすら詰められた」「資料をレビューに持っていくと、読む価値が無いとゴミ箱に詰められた」「パートナーとディスカッションするのが怖くて泣きそうになっている人が居た」とかから、「自分より年下に激詰めされて、トイレで泣いた」等、実にいろいろなエピソードが語られていました。

これらのエピソードを聞くと、今もすごく劇詰めカルチャーなのではないかと思われるかもしれません。

しかし、結論から言うと、ファームや人にもよりますが、今はどこのファームもよりマイルドなカルチャーになっていると思います。

もちろん「この人ワークしていないな」と思われると若干冷たく接せられることはあるかもしれませんが、基本的にはみな丁寧に接しようという意識があります。

理由の一つとしては、やはり電通の過労自殺の一件移行、日本の大手企業全体で「できるだけ職場を人間らしい環境にしよう」とする意識が働いているのだと思います。

また、コンサルティングファームが人気の職業といえども、優秀な人材を囲い続けるのは至難の業です。優秀なコンサルタントほど、自分で事業を回してみたいと、他の選択肢を探しているということも事実あると思います。

そのような優秀な人材も、未経験で入社した当初はワークしないこともあります。その様なときに、その人材に強く当たってしまうと、後々の不信感やロイヤリティの低下に繋がることもあるかもしれません。

ある欧州系コンサルティングファームのマネージャーは、「最近の若手は厳しく接するとすぐ辞めてしまうので、ファーム全体としてコミュニケーションが強くなりすぎないように留意している」と語っていました。

また、私の所属するファームでも、「相手の役職や能力に関わらず、尊厳を持った接し方をするべきだ」と研修やオンライン講習などで指導されています。

このような状況なので、コンサルティングファームに転職する際に、劇詰めされたり、人格否定的な発言をされるような心配をする必要は無いと思います。

以前よりもマイルドな環境になっています。

一方で、それは、仕事に対するプレッシャーが無いとか、自分の発言が論理的整合性を欠いたときに指摘されないといったことではありません。

あくまでとげとげしいコミュニケーションスタイルで接してくる人が減っただけで、仕事のクオリティやスピードに対する要求は依然として高いという点はご留意ください。

以上、未経験でコンサルティングファームへの転職を考える人は参考にしてください。

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