コンサルティングファームで働いた際のチームワークや人間関係

コンサルティングファームを志望する人にとって、ファーム内での人間関係やチームワークの良好さが一体どれくらいのものなのかは気になる要素だと思います。

実際、私もコンサルティングファームを志望する後輩から、コンサルティングファーム内の人間関係について質問されることが良くあります。

ファーム内人間関係に対する典型的なイメージ

外資系企業が多いからか、コンサルティングファームの人間関係は冷たくて、ドライであるという印象を持たれている方もいます。

また、出世意欲が高い人が多く、足の引っ張り合いが横行しているのではないかと考える人もいます。

他に、コンサルティングファームに入社前に私は、論理的な思考プロセスを重視する点や、高いプロフェショナリズムが求められるという点から、高圧的な人が多かったり、隙あらば詰められることを警戒していました。

意外と良好で、結束も強いコンサルティングファームの人間関係

結論、基本的にコンサルティングファームの人間関係は良い場合が多いです。

特に、スタッフクラスやマネージャークラス間の横のつながりや、プロジェクトチーム内の人間関係は良好な場合が多いと思います。

もちろん、みんな忙しいので、しょっちゅう仕事終わりに飲みに行くようなケースは稀ですが、親密さや信頼関係は事業会社より濃い場合も多くあります。

それには、以下のような理由があります。

①厳しい環境で芽生える仲間意識

コンサルティングファームの職場環境は、言うまでもなく厳しいものであることが多くあります。

長時間労働が恒常化することもあれば、クライアントの当たりがきついこともあります。

また、自分のタスクをどう進めて良いか途方にくれる、自分の提言をクライアントが納得してくれずプロジェクトが進まなくて焦ることもあります。

皆何かしら課題を抱えている中で、クライアントへの価値提供の為に数人のチームで協働するので、仲間意識は否が応でも高くなります。

②いつ誰に助けてもらうことになるか分からない

コンサルティングファームで働き始めて痛感するのは、誰かに助けてもらうことの重要さです。

コンサルティングプロジェクトでは、”すでに知っている”人にヒアリングをすることで、曲面を打開できたり、業務時間を大幅に短縮できることが多々あります。

知見のある人を知っている、また、助けてもらえることは非常に重要です。

そして、この”知っている”かどうかは、その人の能力や役職に関係がありません。どんな人でも前職での知識、新卒のネットワークで価値を提供できる可能性のある部分です。

したがって、どんな人でもおろそかにしてはいけないのです。

③面接での評価軸

コンサルティングファームの面接では、ナイスガイであるかどうかが非常に重要視されます。

人間性、可愛げ、人当たりと言った要素です。

面接官が選考を通過させるためには、「この候補者と一緒に働きたいと思うか」「この人と一緒に出張に行ったら、楽しく仕事ができるか」という質問んいYesと答える必要があります。

従って、コンサルティングファームには、基本的に良いやつが多いです。

裏を返せば、コンサルティングファームの面接を通過するためには、面接官に「良いやつ」「可愛げがあるやつ」と思われる必要があります。

次のステップを共に歩むことも

コンサルティングファームでの人間関係はとても濃いもので、信頼関係も必然的に強くなります。

その結果、ファームで働いた後に、一緒に起業するケースもよくあります。

企業に至らなくても、次の職場に一緒に転職したり、転職後に元部下を呼び寄せる、ということは本当によく聞くケースです。

そのようなビジネスパートナーを見つけられるということはとても幸運なことです。

ファームで働いて得られるもののうち、コンサルティングスキルなんかより、よっぽど素晴らしい財産だと思います。

そのような人間関係が得られるという意味でも、興味がある方はぜひ、一度コンサルティングファームへの転職を検討することをお勧めします。

人間関係が円滑に進まない場合

これまで、基本的にコンサルティングファームの人間関係は非常に良好である。中には、ファーム退職後のビジネスパートナーと出会える可能性もあると記載しました。

一方で、人間関係が良好とならないケースももちろん存在します。

①期待値と実力の乖離

コンサルティングファームは役職で求められる役割が明確に規定されています。

そして、誰かが自分の役職に満たないパフォーマンスしか発揮できない場合、他のチームメンバーの負荷が増加します。

クライアントのフィーはどの役職のメンバーが何人関与するかで決まり、その工数で達成できるアウトプットを最初にコミットするからです。

従って、自分の役職がアンダーパフォームする場合は、人間関係も悪化しがちです。

このような事態を避けるためには、無理に上の役職で入社せずに、低めの役職で入社し、最速でのプロモーションを目指すということが有効です。

②炎上案件

コンサルティングファームの炎上案件は本当にストレスフルです。

毎日、深夜まで作業し、慢性的な睡眠不足になる。クライアントはMTGの度に激怒し、ねちねちと細かい指摘と嫌味を言って去る。パートナーもクライアントを失うことを恐れて当たりが厳しくなる。

このような状況では、チーム全体が暗いムードになることが多くあります。(プロマネ次第なところもありますが)

スタッフのうちは、優秀なプロマネやパートナーの案件にできるだけ入るようにする等の方法はありますが、基本的に炎上案件を完全に避けるのは難しい。

炎上案件に当たってしまった場合は、粛々と案件をこなして、ストレスが溜まっているからといって周りの人には強く当たらないように注意しましょう

以上、コンサルティングファームの人間関係について、記載しました。

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