コンサルティングファームに中途入社してクビ(解雇)になる人の3つの特徴

実際のところ、外コンにクビ(解雇)は存在するのか?

コンサルティングファームに中途で入社する場合に、気になることの一つがクビになるリスクだと思います。

積極的にファーム側からクビ切りをする会社が多い訳ではありませんが、それでもどこのファームでも、中途入社者が試用期間中に本採用に至らなかったり、本採用後にクビになることはあると思います。

詳しくは後述しますが、業務についていけず、ボロボロになって、最終的にクビになる人の数は決して多い訳ではありません。

たくさんいる中途転職者のほんの一部です。

さらに、クビになる方には、本人のどうしようもない能力(地頭など)というよりは、ビヘイビアー・行動の仕方に特徴があります。

これは、マインドセットやアンラーニング、知識習得の努力を正しくすれば、クビ・解雇は防げるということです。

クビになる人の特徴は?

私が見たり、フォローした中途入社者の中で、本採用に至らなかった方・クビになった方には、以下に記載する3つの特徴がありました。

レベルの低い話だと思うかもしれませんが、コンサルティングファームへの中途入社を検討される際は、ぜひ参考にしてみてください。

①コンサルティング業務に対する知識がない

中途採用で使用期間中にNGとなる方と接すると、コンサルティングワークに関する知識が非常に少ない印象を受けます。

クライアントに最大限の価値を提供するために1分1秒を無駄にせず動き、自分のコンフォートゾーンの外に出て行動する、というプロフェッショナリズムへのコミットメントが低いケースが多いです

Up or Outを受け入れ、いつでもクビを切られる可能性があり、常に緊張感をもって働くことが求め有れていることを理解していない方もいます

このような方は、コンサルティングという特殊な世界で新しいスキルを身に着けようという意識が低く、キャッチアップに苦しむことになります。

(入社するときの覚悟やコミットメントを確認できていないファームの面接官の問題もあるかもしれませんが)

今時はネットや書籍でコンサルティングファームの労働環境や求められる職業倫理の実態を簡単に知ることができるので、入社前に入念に調査し、理解しておくのが良いと思います。

戦略コンサルタント出身者が描いた書籍はたくさんありますが、それらは全てファームで生き残った方々の貴重なナレッジなので、たくさん読んでどんどん使える技や考え方をインストールしていくべきです

本記事の趣旨とは異なりますが、一つだけおススメを紹介すると以下のBCG出身の古谷氏の本は大変参考になりました

もっと早く、もっと楽しく、仕事の成果をあげる法 知恵がどんどん湧く「戦略的思考力」を身につけよ

②相談するテンポが遅い

仕事ができない人、特にキャッチアップが遅い人の最大の特徴は、とにかく相談のテンポが遅いという点です。

コンサルティングの仕事やプロジェクトベースで、よく知らない領域の複雑な事象を3か月等で取り扱ういます。このスピード感は、事業会社に居てなかなかイメージできるものではありません。

これは、最初は先輩や上司に聞かないとわからないことがたくさんある、ということを意味します。

めんどくさがられようが、恥をかこうが、怒られようが聞かないと仕事が進まないので、聞きにいくしかないのです。

しかし、なぜか、この”分からないことを聞く”という行為に異常に心理的な抵抗がある人がいます

コンサルティングファームは、”全ての”同僚・上司・部下が自分のキャパ以上の仕事をしており、余裕がありません。人のことを気にしている余裕があまりないので、主体的に自分発信でコミュニケーションを取らない人は忘れられてしまいます。
(もちろん、親切な人が多いのもコンサルティングファームの特徴なので、自分から聞きに行けば非常に丁寧に対応してもらえるということは多いです)

プライドなのか、人見知りなのか分かりませんが、コンサルタントとして働くうえで悪癖でしかないので、すぐに修正する必要があります。

③フィードバックされたことをすぐに修正できない

フィードバックされたことすぐに修正できない”。これが、試用期間中にクビを切られる(本採用されない)ことの最大の要因だと思います。

基本的に、試用期間中にパフォームしないと認識された場合、様々なステークホルダーからアラートとインプットが入ることになります。

それは、プロジェクトの上位者であったり、カウンセラーの場合もあります。

これらインプットを適切に、愚直に実行すれば、このクビきりリスト状態から抜け出すことができます。

多くの場合、試用期間中は能力の絶対値ではなく、能力の成長速度とその加速度が注意深く観察されているからです。

もしかしたら、本人は”やっている”つもりでも、そのレベル感が回りから見ると弱くて改善している様に見えない場合もあるかもしれません。

その様な残念な事象を防ぐために、”フィードバックされた内容はオーバーに改善する”ことをおすすめします。

例えば、”喋らなさ過ぎて怒られた”としたら、次は”喋りすぎて怒られる”くらいに振り切って改善するのです。

私はこれまで、この”注意したことを改善できない”という理由がクリティカルな要因となり試用期間中に本採用が不可となった方を複数名みました。

人の成長はそれが環境からのものであれ、他人からのものであれ、フィードバックを受けて、それを改善するという方法が王道です。

ファームに入ったら、ぜひフィードバックを積極的に受け、改善を進めてください。

クビにならないためにも、コンサルタントになってから役に立つ書籍を紹介しています。

コンサルタントになってから読むおすすめ本

昇進できなくて辞めるパターン

これまでは、入社後にキャッチアップできなくて辞めるケースを記載しました。

それ以外にもう一つ、クビに近い形で辞めるパターンが、昇進できないパターンです。

昔に比べてゆるくなったとは言われますが、Up or Outのルールにより辞めるケースも出てきます。

Up or Outというのは、「あるランクから次のランクに最大でも3年で昇進しないといけない」というケースです。

このケースだと、猶予期間が経っても、昇進できない(と判断された)場合に辞めることになります。

キャッチアップできなくて辞めるパターンと比べて、猶予期間が長いので挽回はしやすいと思います。

一方で、コンサルティングファームでは、自分の実力や評価がわかりやすい為、毎回のプロジェクトでの緊張は高いものがあります。

逆に言うと、このUp or Outの仕組みがあるから、すべてのプロジェクトで緊張感を持って働くことができます

コンサルティングファームにダラダラ居るくらいなら、転職した方が双方にとって良いと思いますので、私はUp or Outの仕組みはポジティブだと思っています。

突然、クビになる訳ではない(外銀との違い)

外資系投資銀行は市況や業績の影響などの外部環境で突然クビを切られます。一方で、コンサルティングファームは市況でクビになるということは、よほどのことが無い限りあまりありません。

コンサルティングファームでクビになる理由は基本的には、本人のパフォーマンスです

従って、コンサルティングファームでクビになるには予兆があります

1、フィードバック、評価が厳しい

コンサルティングファームは基本的に、改善点をはっきりフィードバックするカルチャーがあります。「部下・若手の改善点を言語化して、相手に伝えられない奴はコンサルタントとして未熟」という考え方があります

ですので、基本的に課題のフィードバックがあるのは当たり前なのですが、それがあまりに多い、上司からのフィードバックが感情的、同じフィードバックが続く様であれば注意した方が良いでしょう

2、アサインされなくなる

コンサルティングファームの若手は基本的に、上位者に選ばれてプロジェクトにアサインされていきます。その人の評価は、評価会議やアサイン会議でマネージャー以上に共有されています

売れっ子はみんなプロジェクトに入れたがるので、常に稼働している状態になります

一方で、評価が低い人はアサインしたがる人が少なく、稼働が空きがちになります

ファームが案件に枯渇している訳ではないのに、アサインされない場合は注意した方が良いでしょう

原因を放置しておけば、そのままクビ・解雇への道を進む可能性もあるので、コーチやトレイナーの立場の人にそれとなく相談してみましょう

3、パートナーとの面談

フィードバックが辛辣で、かつ、アサインもされていない。他のプロジェクトの補助や提案活動の手伝いをさせられているが、なかなかパフォーマンスも向上しない・・・

この様な状態になると、上層部では「彼・彼女をどうしようか?・・・」という相談が裏でなされています

そして、ある日、パートナーに呼び出されます

ここでも、いきなりクビになるのではなく、大抵の場合は、「あまりパフォーマンスが良くないね。どうすれば、改善できるか一緒に考えよう」というスタンスです

そこで、期日とそれまでにパフォーマンス向上の為に何をするか?を話し合います

この面談を何度か行い、「やっぱり、コンサルタントとして活動していくのは難しそうだね」となった場合に、会社を辞めることになります

クビになっても余裕で再就職

コンサルティングファームでクビになったら、どうなるのか?と不安になる方もいるでしょう

そもそも、クビになる方はあまりいませんが、クビになっても就職先に困るという話は聞いたことがありません

これは、ポスコンで採用する企業側に以下の様な認識があるからです

  • ファームに入れる時点で、その人は優秀だった
  • コンサルティングファームが特殊な職場で、フィットしない人は一定居る
  • 早く見切りをつけて、次の職場を探すのは普通のこと

わざわざ、「クビになったので転職活動をしています」と言わない限り、企業側はその人がクビになって転職活動をしているのか、自分でファーム生活に見切りをつけた人なのかは分かりません

さらに、情報を収集する

今回は、私の見聞きした体験をベースに、コンサルティングファームに転職してクビになる人の情報をまとめました。

コンサルティングファームをクビになる人の情報は、転職エージェントも把握してしています。

私も転職エージェントから、A.Tカーニーを3か月でクビになった人の話やアクセンチュアから退職パッケージを渡されリストラされた人などを聞きました。

コンサルティングファームへの転職に興味があるが、クビが不安という方は一度話を聞きに行ってみてください。

転職エージェントは、様々なファームで働いている現役コンサルタントと接点を持っているので、各ファームの繁盛度合いもヒアリングする事もできます。

ファーム転職に熟知したエージェントと話したい方

コンサル転職に熟知したエージェントと話したい方には、アクシスコンサルティングがおすすめです

アクシスコンサルティングコンサルティングファームへの転職支援者数が日本一であり、さらに、ポスコンの転職にも強いので、どのような人がクビになったり、クビになった後の転職活動がどのようなものかを詳しく説明してもらえます。

私自身も、 アクシスコンサルティング のエージェントの方とは、定期的に情報交換をさせて頂いています。

多数のエージェントから意見を聞きたい方

たくさんのエージェントから意見を聞きたい方には、ビズリーチがおすすめです

ビズリーチに登録すると、エージェントから連絡が来ますので、そこから気になるエージェントと面談することができます(ビズリーチの無料機能でできます)

既にコンサルタントの方

この記事を読んでいている方には、既にコンサルティングファームに転職しており、クビになるのではないかと不安に感じている人もいるかと思います

その様な方には、前述の アクシスコンサルティングビズリーチ もおすすめですが、リクルートが運営するキャリアカーバーもお勧めです

キャリアカーバーは年収800万円以上のハイスぺ案件に特化しており、登録するとオファーがたくさん送られてきます。これらのオファーを確認することで、「いつでも好条件で転職できるんだ」ということ実感してもらえると思います

転職エージェントの情報は以下にも記載しています

現役戦略コンサルタントが教える、コンサル転職におけるエージェントの選び方・使い方【完全版】

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